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海外視察レポート

米国西海岸グレートカンパニー視察セミナーレポート:2日目

更新日:2019.09.24

9月19日 木曜日  このセミナーの詳細>>

米国西海岸グレートカンパニー視察セミナーレポート:2日目(2019年 9月18日 水曜日)

 

【視察4社目】ビル・メリンダ財団

同財団ミュージアムのエントランス

同財団ミュージアム内部の様子

同財団の戦略の進め方を示すパネル

 

(1)同財団の概要

  • ●1990年代半ばに活動をスタートした。創設者はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツとその妻のメリンダ。
  • ●年間50万人の子供が、疾病や貧困を原因に亡くなっている。こうした問題に対して何ができるか、というゲイツ氏とメリンダ氏の話し合いから、この財団がスタートした。
  • ●2006年、投資会社バークシャー・ハザウェイを運営するウォーレンバフェトが250億ドルを寄付。合計400億ドルにもおよぶ基金となっている。

 

(2)同財団の主な活動内容

  • ●前述の疾病の問題だけでなく、自立を促すためのアフリカの農家等を対象としたマイクロファイナンス、灼熱の中でもワクチンを無電源で冷蔵できるユニット、下水道が完備されてなくても使えるトイレなどの開発にも資金を投じている。

同財団が研究する蚊から身を守れる家

実は蚊による死亡が多いことの啓蒙

ワクチンの無電源冷却容器
  • ●アフリカ等の発展途上国だけでなく、米国内でも教育に関わる環境整備等に投資を行っている。
  • ●こうした基金の運営は、ビジョンと戦略が必要である。同財団には30の戦略がある。
  • ●同財団は次の5つのステップで、実行戦略を検証している。
  •  ・1. Identify a problem ・・・問題の認識
     ・2. Develop a strategy ・・・戦略をつくる
     ・3. Make grants&work with partners ・・・資金を投じる
     ・4. Measere progress ・・・進捗の測定
     ・5. Adjust strategy ・・・戦略の調整

 

【視察5社目】スターバックス・リザーブ

スターバックス・リザーブの外観

同店内の図書館の様子、創業当時のメニュー等も展示
  • ●ジャッキー氏による店内ツアーを体験。まず同店内にある図書館を視察。同社の創業以来の写真やアイテム等を展示してあるミュージアムになっている
  • ●店内には大型の焙煎装置とコーヒーのサイロが設置してある。ここで焙煎したコーヒーを、180名のバリスタによる、1人1人のコーヒー体験を通して提供している。
  • ●スターバックス・リザーブは、通常のスターバックスよりも上のレベルを目指している。またスターバックス・リザーブでは希少なコーヒー豆も提供する。こうした希少なコーヒー豆は買い付けられる数が限られているので、一般のスターバックスの店舗では提供することができない。
  • ●スターバックス・リザーブの1号店が同店。2号店は上海で3号店がニューヨークにある。東京・目黒に同店の4号店がある。
  • ●スターバックス・リザーブの店内ではコーヒーの提供だけでなく、ミラノ発のパン・焼き菓子の提供、コーヒーとともに楽しめるアルコール(コーヒー・カクテル等)の提供も行っている。また、同店のみで購入できるマグカップ等のグッズも多数販売している。

店舗内でコーヒーの焙煎が行われる

コーヒーのサイロから出た銅管が、カウンターのサイフォン容器に直結している

 

【視察6社目】ホールフーズ・マーケット

  • ●売上高90億ドル、270店舗以上を運営する高級食品スーパーである。2017年6月に、アマゾンにより137億ドルで買収された。
  • ●アメリカの国土は広大であるため、食品には多くの防腐剤が使用されているケースが多い。また農業が産業化されていることもあり、農薬が多用されているケースが多い。その中でホールフーズ・マーケットは完全無農薬(オーガニック)、防腐剤無添加の食材を提供している。
  • ●健康志向や環境志向が高まる中、ホールフーズは高所得層からの支持を受けている。同社は高所得世帯が多いエリアを選んで出店している。アマゾンが同社を買収した理由も、顧客層が高所得者層であり、アマゾンが狙うターゲットと一致したことである。

ホールフーズ・マーケットの外観

ホールフーズ店内のデリ・コーナー
  • ●品揃えとして、いわゆる持ち帰り用、あるいはイート・イン用のデリに力を入れている。デリのコーナーでは、そのまま食べられる状態でスープや各種総菜が売られている。総菜は好きなものをパックに入れて、重量により価格が決まる。
  • ●近所の職場の人が昼食を取りにイート・インに訪れる、あるいはスープや総菜を持ち帰る光景が多く見られた。

 

【視察7社目】マイクロソフト

マイクロソフト本社キャンパスの様子

同社エントランスの様子

同社MRの体験ブース

(1)同社の概要

  • ●マイクロソフト 石坂 誠 様による講演。NEC勤務後、米国の大学を経て、ボストンキャリアフォーラムで日本マイクロソフト社に入社。学生時代からスタートアップを手掛ける。
  • ●マイクロソフトは一時期、凋落がささやかれたが、現在はアップルを抜いて時価総額世界一である。同社が時価総額世界一の座に返り咲いた要因は、同社のクラウド事業「アジュール」である。

 

(2)マイクロソフトはどう変化したのか?

  • ●マイクロソフトは大きく変わった。オープン化した。例えばかつてはオープン・ソースであったリナックスのことを否定していたが、現在ではコラボしている。
  • ●元々、同社はオペレーションシステムでシェアNo1であったが、スマホ・モバイルの進展により、デバイスのオペレーションシステムのシェアを逆転される危機に直面した。
  • ●またデータサーバ主体のソフトウェア・システムから、クラウド中心のシステムに世の中が大きく変わり、事業環境が激変した。
  • ●サティア・ナデラが同社の新CEOとなり、企業ミッションの再定義を行った。
  • ●同氏が再定義した新たな企業ミッションは「地球上のすべての個人とすべての組織がより多くのことを達成できる様にする」である。
  • ●こうした背景で生まれたのが、マイクロソフトのクラウドサービス、アジュールである。

 

(3)マイクロソフトのクラウド事業の概要

  • ●クラウドの分野でキーマンとなっている世界中の人材をスカウトしている。
  • ●また従来のライバルとも手を組んでいる。マイクロソフトのゲーム機、XBOXのライバルであるソニーのプレイステーションのバックヤードにアジュールを提供している。
  • ●こうした画期的な動きをCEO自ら率先して行っている。
  • ●また、今やデバイス上で稼働する台数は、リナックスがウィンドウズを上回っている。現在も今後もマイクロソフトは黒子に徹する。

 

(4)マイクロソフトのMRについて

  • ●VR(仮想現実)、AR(拡張現実)に対して、MRは複合現実である。
  • ●VRと異なり、MRは実際のリアルな物体にバーチャルな立体映像を重ねることができるので、実作業への応用がしやすい。
  • ●マイクロソフトが提供するMRがホロレンズである。ゴーグルを装着することにより、実際に存在する人をバーチャルに映し出し、またその人が本来は話せない外国をAIにより話させることができる。

 

(5)その他、同社のクラウド関連事業について

  • ●ダイナミクス365というセールスフォースと同等のシステムもある。前述のホロレンズと組み合わせて使用することにより工場作業者へのトレーニングが簡単に行える様になる。
  • ●同じく同社が提供するビジネスSNSがチームスである。同SNSを使用することにより、会社に出ることなく世界中どこにいても仕事ができるし、つながることができる。
  • ●また欧州のビジネススクール、インサードと組み、AIのビジネスへの活用を学ぶ場を準備している。

 

(6)米国のビジネス常識について

  • ●米国ではビジネスSNSとしてリンクトインを使うのが常識となっている。海外進出の際も、その国のキーマンを探すためにリンクトインで検索している。
  • ●日本でビジネスをするにしても、リンクトインに登録しておかないと、そもそも探される対象にすらならない。

 

(7)激変する時代を生き残るために必要なこと

  • ●イノベーションのジレンマへの対応は、自分をよく知り、強みに集中する。やらないことを決める。
  • ●CEOは Culture Executive officer でなければならない。

 

(8)ワシントン大学日本人学生とのパネルディスカッション

  • ●慶應義塾大学からワシントン大学に編入しているユリ・キム氏(経済学専攻)、コマキ・ヒデユキ氏(コンピューター工学専攻:東大のスタートアップに加わり2億円を調達)と、石坂氏によるパネルディスカッション。
  • ●学生の目からみた魅力的な会社とは、やりたいことと、実際にできることのギャップが少ない会社。

 


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