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実況中継 1

【開催レポート】部品加工業「社長」の仕事 視察セミナー2017

更新日:2017.07.16

2017年7月7日(火)@京都

ファクトリービジネスグループ 部品加工業「社長」の仕事 視察セミナー2017

 本日は部品加工業「社長」様向けの視察セミナーを京都にて開催いたしました。今回は京都のモデル町工場 3社への視察ということもあり、全国各地より計54名と定員を大きく超える応募があったためバスを1台増便しての開催となりました。
それでは、本日の視察セミナーの実況中継をお送りいたします。

視察1社目:名高精工所株式会社

 視察1社目の企業様は、名高精工所株式会社です。同社は、従業員100名のマシニングセンタ・CNC旋盤等を主体とする機械加工業です。量産の受託をメインとしながらも、取引先は120社以上にも及ぶ「脱」特定顧客依存を目指しています。「日本国内で生き残る量産工場」をコンセプトとしており、社内冶具設計とロボット化を武器に生産性の高い現場を実践しています。また、万が一仕事が切られても柔軟な対応をする為、設備導入に於いては特定の仕事以外にも振り向けられるフレキシブルな標準機しか導入しないポリシーを貫いています。

名高専務によるご講演

工場見学風景

名高精工所株式会社に到着後、名高専務にご講演頂いた後に工場見学を行いました。
ご講演の中では、これまでの会社の成り立ちに加え、「脱」特定顧客依存の取り組みについてお話しいただきました。量産加工を行う会社でありながら、例えば京都試作ネットなどの「試作のコミュニティ」や「プレス加工・鍛造加工のコミュニティ」に敢えて属すことで、自社の技術領域を広げています。またそうしたコミュニティから得た新しい仕事は、自社の欲しい仕事とは少し異なる領域の仕事が多いです。そうした案件にも、社外の人間の力をお借りして取り組むことで、自社の技術を伸ばし多くの取引先を獲得されているそうです。
工場見学では、少しずつ増設を重ねていった5つの工場をご案内いただき、同社の得意とするオリジナル冶具が取り付けられた数々の加工設備を見ることができました。またロボットの導入も進めており、人間が単純作業ではなく頭を使った仕事を行うことで高い生産性を保つ工夫がされていました。このような設備投資を行う同社の工場からは「日本国内で生き残る量産工場」というコンセプトを明確に感じ取ることができました。

視察2社目:株式会社クロスエフェクト

 視察2社目の企業様は、株式会社クロスエフェクトです。同社は、樹脂加工・光造形をメインとする試作加工業です。試作加工の受託はもとより、新製品開発に係るトータルサービスを提供する試作加工のモデル企業です。
「私たちは時間を売っています」をコンセプトに24時間以内に形にして納品することをポリシーとしています。また、リードタイム2週間の製品を最短4日間で出荷するなど大手企業開発部門の駆け込み寺的な存在となっています。

竹田社長によるご講演

同社の工場の中心に建設された滑り台

株式会社クロスエフェクトに到着後、竹田社長にご講演頂いた後に同社の見せる工場を見学しました。
竹田社長のご講演では、同社で取り組んでいる3つのマネジメントのうち「ミッションマネジメント」と「タイムマネジメント」を中心にお話しいただきました。「タイムマネジメント」として同社では日報を廃止しており、その代わりに分報・秒報を社員に提出させることにより、その仕事の生産性などの肌感覚を社員に見につける教育を行っています。その他には、「ミッションマネジメント」として同社が取り組まれている「使命経営」とそれによる社員教育などの人材戦略を中心にお話しいただきました。
工場見学では、「見せる工場」をコンセプトに作られた同社工場を見学させていただきました。工場見学を前提に作られているため観光バスを3台まで停めることができたり、工場内に滑り台が建設されていたりと他社工場とは一線を画す作りとなっています。建物に非常にお金をかけていますが、建物はビジネスに必要な「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」全てを集める事ができます。実際に、同社で働いている従業員の方は非常に若く、「見せる工場」が実際に「ヒト」を集めている様子を見学することができました。

視察3社目:株式会社最上インクス

 視察3社目の企業様は、株式会社最上インクスです。同社は、従業員95名の日本を代表する精密薄板試作ならびに精密量産プレス加工工場です。市販の設備を活用しながらも、コア部品については社内で内製設備により加工プロセスそのものを差別化しています。近年ではIoTの導入に積極的に取り組み、付加価値率並びに設備稼働率を従来の2倍に高めることに成功しています。

食堂にて行った講演風景

鈴木社長によるご講演

株式会社最上インクスに到着後、鈴木社長よりご講演と工場見学を行いました。
鈴木社長のご講演の中で、同社の事業戦略に加えて、IoTの活用をはじめとする高付加価値戦略についてお話しいただきました。生産管理システムにIoTを導入することで、短期的には製造原価の低減や品質向上させることができますが、それだけに止まらず、長期的に見れば各部門にIoTを導入することで間接業務の効率化や新事業・新サービスの開発を行うことができます。また同社は自社商品である特注ヒートシンクの開発から量産を行っており、メーカーとしてモノづくりにも取り組んでいます。
工場見学では、実際にIoTを活用した生産管理システムを見る事ができました。IoTの活用により、ライン装置の稼働率や不良率をリアルタイムに一目で把握することが出来るようになっていました。また、プレス加工機を内製しているフロアも見る事ができ、同社の高付加価値な製造を支える内製設備を設計するための人材も多くいらっしゃいました。ほかにも、業務効率化の取り組みなども見ることができ、同社の取り組んでいる高付加価値戦略を感じることができました。

まとめセミナー

 3社への視察のまとめセミナーとして、京都タワーホテルにて船井総合研究所 片山 和也より講演させていただきました。まとめセミナーでは3社に共通する取組みについてまとめました。3社に共通するのは大きく分けると
 
1. 事業戦略
2. 人財戦略
 
の2つになります。事業戦略とは、「どのように優良顧客を増やし続けるか」という取り組みのことを指します。本視察セミナーで見学を行った3社に共通している事業戦略は、京都試作ネットを利用して、新規優良顧客の獲得を継続的におこなっています。それを、ご参加者に置き換えた時、どのように新規優良顧客を獲得していくかお伝えしました。一方、人財戦略は「優秀な人財をいかに採用し育成するのか」という取り組みのことを指します。こちらも視察先の取り組みと、それを自社にどう当てはめるかお伝えしました。

まとめセミナー風景

弊社 片山による講演

 また、事業戦略に関して具体的にどのような取り組みをすれば優良顧客を開拓し続けられるかを、船井総合研究所 高野 雄輔より講演させていただきました。
優良顧客を獲得するためには、大きく分けて
 
1. 自社の強みの明確化
2. 継続的に優良顧客開拓を行える仕組みを構築
 
の2つに取り組むことがポイントとなります。実際に、自社の強みを見つける方法や、優良顧客開拓を行う仕組みの構築方法についても講演の中でお伝えしました。

参加者同士によるシェアタイム風景

参加者同士によるシェアタイム風景

 また本視察セミナーの参加者同士で本日学んだことのシェアを行いました。参加者相互で情報共有を行うことで、1人では気づかなかった点を相互で補い合うことができ、学びのある時間となりました。

今回視察を行った、3社含め、特に成功を収められている企業様を実際に訪問することで、今後自社でも取り組むべき「社長の仕事」について、ご参加された経営者の皆様は感じられたことが多くあったのではないでしょうか。

視察セミナーが参加者の皆様のお役に立てることを願っております。
誠にありがとうございました。


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