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実況中継 1

【実況中継】先端『町工場』視察セミナー2015 in 長野(No.515253)

三村 信明

三村 信明

更新日:2015.11.16

2015年11月13日(金)このセミナーについて>>

国内で生き残る 先端「町工場」視察セミナー in 長野

 

ファクトリービジネス研究会 部品加工業経営部会で行われる、年2回のイベント、国内で生き残る先端「町工場」視察セミナー。11月も半ばとなり秋もめっきり深まる中、長野県では初めてとなる視察セミナーが開催されました。

当日は、JR松本駅に集合。大型バスを貸切って、先端「町工場」を2社視察いたしました。遠方での開催となりましたが、全国各地から多数の経営者様にご参加いただき、定員50名の大型バスも、ほぼ満席となりました。

 

それでは、早速、実況レポートに移らせていただきます。

 

視察1社目の企業様は、岡谷市にある株式会社西山精密板金様です。

午前9時30分に松本駅を出発し同社に向かう途中で、まず、車中にて 船井総合研究所  三村信明より、西山精密板金様の見所についてお話させていただきました。

 

同社は、抜き・曲げ・溶接・組立てなどの一般的な精密板金の機能に加え、ダイレスフォーミング(型レス板金)をはじめとした独自技術に強みを持つことでコストダウン・短納期化を実現している企業様です。

元々、特定企業(IT・半導体)1社に9割近くの売上を依存していましたが、リーマンショックを経て、医療機器製造認可取得をはじめ、独自のマーケティング・営業手法を展開することで、特定業種・企業への依存からの脱却に成功しました。

月間5,000件の見積、2,500件の製作を行い、受注段階からの差別化に成功。価格競争の激しい精密板金業界の中でも、営業利益率18%と非常に高い生産性を維持している企業様であるとお伝えいたしました。

 

 

西山精密板金様 に到着後は、先ず代表取締役社長である、西山泰登氏よりプレゼンテーションを実施頂きました。

西山社長のエピソードと共に、いかにして1社依存を脱却し高収益企業に成長したかをお話いただきました。

また、会社が成長するためには、固有技術を持つだけでなく、そこに至るまで、いかにして会社の応援者・ファンを社外に作るか、将来のための投資や採用についての考え、海外戦略についても伺うことができました。

 

 

その後は2班に分かれて、工場内を見学。

同社では、最新鋭の複合加工機として、アマダのラスベンドを保有しています。日本国内には1台しか存在せず、アマダのテストケースとして開発されたため展示会でもほとんど見ることできません。1台でレーザー加工、バリ取り、成形、曲げ加工まで加工が可能、手作業では加工できない複雑形状にも対応しています。

 

 

視察後は質疑応答の時間です。

参加者の方々からは、同社がミャンマーに保有しているITセンターではどのようにして人材の定着率を高めているのか、また生産管理についての考え方など活発な意見交換が実施されました。

大きな盛り上がりの中、1社目の視察を終了しました。

 

 

その後は、昼食会場に移動。

車中では、船井総合研究所 中小企業診断士髙野雄輔より西山精密板金様の視察の振り返りをいたしました。

 

 

昼食後は2社目の視察先である、有限会社スワニーへと移動いたしました。

移動中、船井総合研究所 中小企業診断士 大橋賢作より、同社の概要についてお話させていただきました。

同社は、3Dモデリング技術を駆使した商品設計・開発業務から、試作、量産化、自社商品の企画・製造・販売まで事業としているものづくり企業様です。

一見何の会社か良く分からないという感覚を持たれがちですが、業種を特定する場合、同社代表取締役の橋爪良博氏は自社を設計会社であると明言しておられます。また、3Dプリンタを用いて、射出成形や金属プレス用の樹脂型を製作する『デジタルモールド技術』は各方面で注目を集めていて、最近では、外部の協力会社と共に『デジタルモールド・メタル』『デジタルモールド・プレス』といった新技術の開発を行なっています。

 

 

スワニー様に到着後は、橋爪社長によるご講演です。

同社は、創業1970年。もともとモーター部品など弱電部品製造と静電塗装をメインに行う受託加工の会社でしたが、1990年代から弱電関係の仕事が、徐々に海外生産へ移転。以降は仕事量の減少に歯止めが掛からず2008年頃には、会社の規模は2~3名になり、わずかな売上げが残るのみでした。

2010年からは現社長に会社を代替わりし、第二創業として社員3名からのスタートを切りました。設計業務主体に業態を変更(製品設計・3Dモデリングで、データ納入をすることが同社のメイン事業)し業績を過去最高以上にされました。

あわせて、最新設備の導入、特許申請と商標登録を行なっている自社開発のデジタルモールド、他社との共同開発、職場の環境整備、将来への投資についてお話しいただきました。

 

 

工場見学では、デジタルモールド研究所を視察いたしました。

研究所ではストラタシス社の最新鋭の3Dプリンタで多色の試作が可能。3Dプリンタ造形品の仕上げ・塗装によるデザインモック製作や、薄層プラスチックシート(PVC)プリンタによる3D造形サービスにも取り組んでいます。

デジタルモールドは、3Dプリント樹脂型を用いてABS、PS、POM、PPなどの熱可塑性樹脂を射出成形する技術です。量産と同じ樹脂で部品試作を短納期・ローコストで製作できること、金型イニシャル費用を削減することができることがそのメリットです。

 

 

その後は再度バスに乗車して、伊那市駅前の『内職ワークスペース』に移動。

『内職ワークスペース』は地域活性化と新たな雇用の創出を図りたいとの考えから、地元の社会福祉協議会の障害者就労センターとの共同で設けた施設です。

製造業ご当地お土産プロジェクト製品などの組立て生産を行っており、現在80名の「キャスト」(内職ワークスペースで働くスタッフのこと)が登録しています。

 

 

『内職ワークスペース』から松本駅までの帰りのバスの中では、参加者の皆様から一日の振り返り、今後取り組むべきものをご発表頂きました。また、参加しました船井総合研究所のコンサルタントからも本日の振り返り、また総括としてグループマネージャー 片山和也から、本日のまとめをお話させて頂きました。

 

 

町工場の中でも、特に成功を収められている企業様を実際に訪問し、その過程、課題、経営者の理念を直に聞くことによって、今後取り組むべき課題・対策など、ご参加された経営者の皆様は感じられたことが多くあったのではないでしょうか。

本日の視察セミナーが参加者の皆様のお役に立てることを願っております。

本日は誠にありがとうございました。次回、2016年に3月となる視察セミナーへのご参加もお待ちしております。

 

以上


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