【生産管理のポイント】31・セル生産方式で躍進したキャノン

わかりやすい!生産管理のポイント

31・セル生産方式で躍進したキャノン

キャノンの生産性アップを支えたセル生産方式

作業者のヤル気を引き出すセル生産方式

このセル生産方式を積極的に取り入れ、躍進した会社がキャノンです。
キャノンでは1998年に長浜キャノンでセル生産方式を取り入れ、その5年後には国内17工場、海外11工場でセル生産方式を取り入れました。

ライン生産方式では、作業者は単純な繰り返しを行うのみです。作業そのものの習熟は早いものの、やりがいを持つことは中々できません。
それに対してセル生産方式では、作業者が最後まで責任を持って組立作業を行います。キャノンの様に複雑なコピー機を生産する会社の場合、作業者が覚えるべきことはたくさんあります。
しかし1台のコピー機を自分が組み立てた!という達成感ややりがいを持つことができます。

キャノンではコピー機1台を完全に組み立てられる様な熟練作業者に対して、「マイスター称号制度」を確立するなど、作業者のレベルアップを図る取組みを進めました。

そうすると作業者自らが手足の動かし方、作業の順番など作業内容の改善を行い、治具や工具を工夫してセルごとに生産スピードを競う様になっていきました。こうなると好循環で、キャノンの生産性は目に見えて高くなっていきました。

こうした生産性の向上に加えて、さらに中間在庫の削減やスペースの節約という大きな成果を上げることになり、セル生産といえばキャノンと言われるくらい劇的な効果をあげています。

さらにパナソニック、ソニー、トヨタにも普及

セル生産はその後、パナソニックやソニー、ローランドといった大手電機メーカーで積極的に採用されたのを始め、トヨタ自動車でもトヨタ生産方式の中に組み込まれています。

 

出典元書籍:ぐるっと! 生産管理(すばる舎リンケージ)  片山 和也 (著)

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