船井総研「部品加工業」経営FAXレター

部品加工業のための生産性を高める人材マネジメント~定期昇給額が低い場合、どうやってモチベーションを高めるか~

三村 信明
更新日:2016.09.01

 筆者は、賃金制度の見直しを行う中で、定期昇給額について検討する際、「わが社は良くて2,000~3,000円程しかアップさせることができない。これでは金額が低すぎて社員のモチベーションが低下するのではないだろうか。」といった声を聞くことがあります。一般的に企業の昇給率は2.0~2.5%と言われており、経団連2015年の発表によると大企業の昇給率は2.59%(25万円の給与を受け取っている場合、昇給額は6,500円前後)です。ただし、これはあくまで大企業の話しです。一般的な中小企業の昇給率は1.45%程度(25万円の給与を受け取っている場合、昇給額は3,500円前後)といわれており、また、商工中金「中小企業設備投資動向調査」付帯調査(2016年1月)によると、2015年の製造業においては定期昇給をしなかった企業は25.2%にも上ります。
 もし、定期昇給額が低いのであれば、頑張りによって昇給額を変えるのがいいでしょう。例えば、頑張った社員は3,500円、そうでない社員は1,000円。基本給の差は1年間だと差は30,000円にしかなりませんが、仮に20年であれば600,000円。加えて残業代、賞与にも反映されるので年収はさらに開くはずです。具体的に優秀な人、そうでない人の生涯年収についてシミュレーションを行って情報を開示することで、やる気を高めることができます。
なお、賞与については、中小企業の賞与平均は基本給の2ヶ月分程、また40%以上の企業は支給していないといわれています。多くの社員が大企業のデータしか見ずに自社を過小評価しているにすぎないのです。



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