船井総研「部品加工業」経営FAXレター

部品加工業のための人材マネジメント
~中途採用者の給与の決め方~

三村 信明
更新日:2017.02.25

中途採用者の給与決定は非常に悩まされる問題だと思います。それについては、以下のように分類して、決定するといいでしょう。①第二新卒(20代前半で学校卒業後、一度就職をしたが数年の内に離職。社会人としての経験がほとんどない若手の求職者)、②社会人経験は一定あるが未経験者、③社会人経験も、業界経験もある。特定の技能を有している場合。①の場合は新卒初任給に準ずる形にします。年齢給を支給している場合、本人の実年齢通りに支給するのが一般的です。一定年数については支給せず、学卒年齢から開始する方法もあります。なお、中途採用のみで新卒は採用していない場合でも、新卒初任給は決めておきましょう。②は、社会人としての一般的な経験と年齢に即した生活給の観点から決定します。年功給的な部分は考慮するが職種経験がない分だけスタート時には割り引くという考え方です。生活給の観点については、人事院が毎年調査している「標準生計費」(WEBで閲覧できます。)から平均的な生活費、従業員が家族を養っていける給与水準を調べることができます。都道府県や市によっては、「標準生計費」を独自に算定し、WEB等で公表している場合もあります。給与の手取りが「標準生計費」を上回っていることが望ましいです。③の場合、その人が持つ能力・経験・知識をどう評価するかにかかっています。判断基準は、前勤務先での年間給与額、保持資格、その人に対する漠然とした期待を加味しつつ、社内での新卒同年齢者や類似の職務経験を持つ社員とのバランスを配慮して決定することになりますが、資格等級制度を導入し準拠するのがいいでしょう。新卒初任給を決定、昇給額を加えて算出するのが最も公平で運用しやすいでしょう。中途採用は、乏しい判断材料の中から決定せざるを得ず、給与は入社後に上げることはできても、下げることは難しいので、その後の調整ルール(当初は暫定としておき、正式格付けは1年後にするなど)を決定しておく必要があります。また、社内の同一年齢者より給与が高くなる場合、当面の期間保障として、基本給は低めに抑え、中途採用調整給や期間内の賞与時に差額を特別計上する形で支給します。採用一時金・準備金の名目で別途支給してもいいでしょう。



最新のコンテンツ