船井総研「部品加工業」経営FAXレター

最新!海外の成功事例~米国工作機械雑誌 Modern Machine Shopより アメリカの優良町工場は何をしているのか?~

山崎 悠
更新日:2016.10.05

 9月17日にアメリカではIMTS(シカゴショー)が終わりましたが、同時期にアメリカの優良町工場の毎年の調査結果も発表されています。前年はどちらかというと「加工時間の短縮」をテーマとしている優良町工場が多い調査結果でしたが、今年の結果はそれとは違います。多くの優良町工場の経営者がテーマとしているのは明確に「外段取りの削減」となっています。調査結果では優良町工場の新規の仕事について、加工に入るまでの平均セットアップ時間112分である一方、一般的な町工場では145分であると述べられています。平均値であるため、もちろん時間の数値そのものに大きな意味はありませんが、トップ集団とそれ以外で2割以上の差が生じていることは注目に値します。外段取りの時間は言うまでもなく利益を生まない時間です。しかも削減した2割の時間は、別の仕事の作業時間に充てることができる訳ですから、累積される生産性には大きな違いが表れます。具体的な設備導入としては、治具関連のクイックチェンジシステム、機上測定のための設備等が挙げられています。また、戦略上の取り組みで顕著な違いは、DFM(Design For Manufacturability)を挙げる企業が増えていることです。これは直訳すると「ものづくりがしやすい設計」ですが、ジョブショップの立場では設計者に対して形状提案や材料提案等、設計提案活動を指します。3年前は設計段階からアドバイスすることが重要と考えていた会社は優良町工場でも3割程度に過ぎませんでしたが、2016年では60%の企業が戦略上重要と答えるまでになっています。
日本語で、最も使われている同様の言葉はVA・VEでしょう。マーケティング上でのトレンドの一つは、自社内ショールーム、あるいはショーケースを設けることが項目として挙がっています。察するにこれは上記DFMの高まりと無関係ではなく、工場、現場を見てもらって提案することが重要となっていることが要因でしょう。このことに関連して、調査結果では優良町工場の経営者が最も有効と考えるセールス・マーケティング上の手法は「顧客に工場見学してもらうこと」であり、約8割の経営者が支持しています。次点は訪問アピール(60%)であり、その次がWEBサイト(54%)、展示会は36%という結果です。



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