船井総研「部品加工業」経営FAXレター

今月の市況~アメリカ西海岸グレートカンパニー視察セミナー2016より~

片山 和也
更新日:2016.10.28

 先週1週間、アメリカ西海岸グレートカンパニー視察セミナーに講師として参加してきました。全5日間の行程で14社のグレートカンパニーを視察しました。(本視察セミナーの全レポート(写真つき)を無料でWebサイトにてご覧いただけます。検索エンジンで「ファクトリービジネスドットコム」と検索し、ファクトリービジネス.COMを開いてください。“人気の記事”の中の一番最初に当該バナーがあります。)船井総研ではグレートカンパニーを次の様に定義しています。【グレートカンパニーとは、社会的価値の高い「理念」のもと、その「企業らしさ」を感じさせる独特のビジネスモデルを磨き上げ、その結果、持続的成長を続ける会社のことです。そして、社員と顧客が「素晴らしい会社」と誇りを持つくらいの独特のカルチャーが形成されている企業を、グレートカンパニーと定義します。】そして、グレートカンパニーに必要な条件は以下です。
1. 持続的成長企業であること
2. 熱狂的ファンを持つ、ロイヤリティーの高い企業であること
3. 社員と、その家族が誇れる、社員満足の高い企業であること
4. 自社らしさを大切にしたいと思われる、個性的な企業であること
5. 世の中に広く大切にしたいと思われる、社会的貢献企業であること
 今回もこうした要件を満たすアメリカのグレートカンパニー、いわば「世界一」の会社を見に行く、ということが今回の視察セミナーの主旨です。お申込み定員100名様のところ、150名以上の方からのお申込みが有り、50名以上の方がキャンセル待ちとなる大人気の企画となりました。本視察セミナーの詳細は上記Webレポートをご覧いただきたいですが、今回の視察で私が最も心に残っているキーワードは、GPTWインスティチュートの講演の中での「ハイ・トラスト、ハイ・パフォーマンス」という言葉です。GPTWインスティチュートは、いわゆるGreat Place To Work、すなわち「働き甲斐のある会社」ランキングを毎年発表している民間の機関です。文字通り数多くのグレートカンパニーを見てきた同社によると、こうした「働き甲斐のある会社」の共通点は「高い信頼性(=ハイ・トラスト)」で経営陣と社員が、そして上司と社員が、あるいは社員同士が結ばれている、ということです。その結果、「高い生産性(=ハイ・パフォーマンス)」を実現している、というのです。マズローの欲求五段階説によると、人間は安全欲求・承認欲求を満たされると行動が自発的かつ主体的に変わります。そして1:1.6:1.6の二乗の法則によると、人は無理やりやらされた時の仕事の生産性を1とすると、納得して行った場合の生産性はその1.6倍、さらに自発的に行った場合は1.6の二乗で2.56倍、すなわち約3倍も仕事のパフォーマンスが上がるわけです。
 また、今回の視察セミナーの目玉は、最終日10月14日(金)のファクトリービジネス分科会です。本視察セミナーには100名を超える経営者の皆様がご参加されましたが、この最終日は「分科会」として、分野ごとの視察に分かれます。ファクトリービジネス分科会には15名の方が参加されました。そして当日はシリコンバレーの町工場を視察しました。同社はグーグルやフェイスブックにも各種設備を納めているセットメーカーです。さらに午後からは、シリコンバレーのインキュベーション施設として日本でも有名なプラグ&プレイで、現地の技術コーディネーターを相手に、ご参加者による技術プレゼンを行いました。シリコンバレーにはこうしたインキュベーション施設が多数あり、街中のいたるところでマッチングイベントが開催され、街を挙げてオープンイノベーションを推進しています。こうしたマッチングイベントの中でも、10名~15名くらいの小規模のマッチングのことを「ミートアップ」というそうです。そして「ミートアップ」の中では、自社のことを3分間で簡潔に伝えるのがシリコンバレーのルールだそうです。こうしたプレゼンのことを「ライトニング」といいます。今回の視察セミナーのご参加者の中には、日本を代表する加工技術を持つ部品加工業の方、製造業の方が含まれます。そしてこのご参加者の皆様には、この「ライトニング」を行っていただきました。本企画にご参加いただくことで、その気になればシリコンバレー進出への足がかりを築くことができました。



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