船井総研「部品加工業」経営FAXレター

今こそ取り組むべき!部品加工業のための「業績アップ」最新事例   ~「断る」ことで、生産性をアップさせる~

髙野 雄輔
更新日:2017.06.28

3月のコラムでは、多能工化を進めることで生産性を向上させた事例についてお伝え致しましたが、そうはいってもなかなか…という部品加工業の皆様が殆どだと思います。そこで今回は、自社が加工すべきワークの見極め、つまり「断る」ことで生産性をアップさせた部品加工業の事例をお伝え致します。自動車向けの部品を中心に加工を行っている機械加工業A社は、主要顧客B社の仕事が売上の10数%を占めている状態で、この顧客からの仕事の利益率が非常に低いことが悩みでした。そこでA社は思い切って客先の仕事を断ったところ、売上は落ちてしまいましたが利益率は大幅に改善し、営業利益がマイナスだったA社の経営は、B社の仕事を断った期から黒字に転換しました。また機械加工業C社でも、先の仕事の目途は立っていませんでしたが利益率の極端に低い顧客からの注文を断ることで、他の利益率の高い仕事がはかどり、新規顧客を開拓せずとも売上はそのままで利益率を10%以上アップさせることに成功しました。つまり、利益率が低い商品を見極め、それを押さえながら利益率の高い仕事をこなした結果、全社的な利益率を改善した、ということです。実はこの2社は、機械加工といっても特殊な加工分野に属するので、こうした「断る」ということが出来たという背景があります。しかし、私はすべての部品加工業はこうした対応ができると考えています。なぜなら、一見とても無謀で勇気の必要な「断る」という行為は、次の新しい仕事や顧客を常に開拓しておく、顧客と仕事の入れ替えを常に念頭に置きながら経営を行っておけばそれほど難しいことではないからです。人材の確保が難しい中、生産性のアップは部品加工業にとっては大きな課題です。目の前の仕事もこなしながらも、未来への投資のためにも利益を確保し、中長期的な視点を持って経営をしていくことが今後ますます求められます。



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