船井総研「部品加工業」経営FAXレター

どんな町工場でもできる!『最新』業績アップ講座~技術パートナーになるための“技術の見える化”~

宮本 公平
更新日:2016.04.11

 どんな町工場でも、その企業ならではの技術、強みというものは存在します。しかし、改めて『自社の長所・強みは?』と聞かれても、うまく言葉に出ない場合が実はほとんどです。なぜなら、その長所・強みとは、長年培ったノウハウであり、職人の技であり、暗黙知と化していると言っても過言ではないからです。それら、自社の長所・強みは技術者や営業マンの頭の中にありますが、頭の中にあるだけでは、顧客に伝えることができません。これらを“見える化”することで、はじめて、我々の技術・強みが伝えられ、他社との差別化を図ることができます。
では、『私の会社はこれが得意です、これができます』と伝えればよいのかというとそうではありません。ここでポイントとなるのが“買い手側視点”であることです。“買い手側視点”とは、買い手である顧客にとってどんなメリットがあるのか、を伝えるということです。顧客のメリットとは、言い換えると、本来、顧客が行わなければならない「VA/VE提案」や「工法転換によるコストダウン」を我々が提案する“顧客の業務代行”です。例えば、製缶板金加工を行うB社は溶接の技術力が高く、大型の製缶板金加工品の組み立てができる、という特徴がありました。そこでB社では『溶接加工におけるVA/VE設計のポイント』や、『組み立てにおけるVA/VE設計のポイント』を従来の設計方法(Before)と改善後の設計方法(After)という形で、図と文章により改善提案を“見える化”し、いつでも設計者の手元に置いておける小冊子形式に纏めました。これにより、これまで暗黙知となっていた自社の強み・技術を“買い手側視点”で伝え、“顧客の業務代行”を行うことで、「下請け」ではなく、「技術パートナー」のポジションを確立し、具体的な技術相談を含む問い合わせを獲得する提案型加工企業になりました。このように、暗黙知となっている、自社の技術・強みを一度棚卸し、“買い手側視点”で“見える化”することで、「技術パートナー」のポジショニングを取ることが可能となります。



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