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2019年の時流対策

皆様、新年あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

さて新たな年がスタートしましたが、中国の暦の理論である算命学によれば、歴史は60年周期で繰り返す、と言われています。

しかも、次の様なサイクルで繰り返すと言われています。

 ・権力の時代

   ↓

・激動の時代

   ↓

・教育の時代

   ↓

・経済の時代

   ↓

・大衆の時代

 

まず最初に、個性的かつ野心的な人物が独裁権力を握ります。これが「権力の時代」です。

ところがその独裁者の気力・体力の衰えとともに社会は混乱を増し、「激動の時代」になります。

そして激動の時代の反省・ある意味の反動によって「教育の時代」となり、その後は経済が活性化して「経済の時代」になります。社会的に余裕がでてくると今度は「大衆の時代」となりますが、大衆の時代が行き過ぎて衆愚政治となり、再び「権力の時代」に戻る、といわれています。

 

このサイクルが60年周期で繰り返されるのです。

 

実際、2000年から2015年くらいにかけては世界同時テロやリーマン・ショック、さらには東日本大震災など「激動の時代」でしたが、この60年前の1940年代も太平洋戦争という激動の時代でした。さらにその60年前の1880年代は明治維新という激動の時代でした。

そして、明治維新後に「学問のすすめ」あるいは戦後の「民主化教育」と同じく、現在は「教育の時代」に入っています。

 

その結果、どの様な社会現象が起きているのか?

例えば、かつてのカリスマの失脚です。

わかり易い例がカルロス・ゴーン氏でしょう。確かに、倒産の危機に瀕していた日産自動車を救えたのは、当時は彼をおいていなかった可能性が高いです。日産自動車が立ち直り、雇用が維持されたことなどの経済効果を考えれば、あの程度の公私混同は許されるのでは、というのが許されないのが「教育の時代」の特徴だと私は見ています。

また、セブンイレブンの事実上の創業社である鈴木氏も、解任に近い形で失脚しました。鈴木氏の場合、自身の長男を役員にすえ、小売業にとって最も王道といえる戦略であるオムニチャネル推進の責任者に長男を抜擢しました。これを公私混同とするかどうかは別として、創業者一族でもないサラリーマン社長が自身の長男を役員にすえた上に、最も“おいしい”事業の責任者に抜擢するのは、公私混同と見られても仕方がない可能性はあります。

つまり、いかに中興の祖だったといえども、いかに組織に貢献した功労者であったとしても、いわゆるコンプライアンス、あるいはガバナンスの原則に反することをしたら即NG!が突き付けられる、ということです。

 

同様のことが働き方改革にもいえます。

戦前から戦後にかけて民主化が推進されたのと同じく、もはやサービス残業など過重労働によって利益を出すビジネスモデルが全面的に認められなくなってきています。

例えば朝礼。仮に始業時間が9時だったとします。一昔前の教育熱心な会社の場合、朝礼あるいはラジオ体操のスタートが8時50分だったりします。これも今の時代はNGです。

始業時間が9時ならば、朝礼やラジオ体操も9時にスタートさせなければいけません。

余談ですが私は前職、商社で営業をしていました。当時は就業時間内に旅費精算や日報を書いていたものなら、上長から新聞紙を投げられて「そんな作業は夜にでもせんかい!」と怒鳴られたものです。今は100%NGです。

 

これが教育の時代です。

今や働き方改革が良い・悪いという議論ではなく、いかに残業無しで従来よりも高い生産性を実現できるビジネスモデルをつくれるかどうかが経営者に求められているのです。

これに対応できない会社は、即退場となってしまう可能性が大です。

実際、いまだに「ウチの社長、相変わらず社員を怒鳴ったり、エスカレートすると物を投げたりするんですよ」と社員がこぼしている中小企業がありましたが、こうした会社もハラスメント的に即NGになるでしょう。中小企業の社長に注意する人は誰もいません。自ら時流を捉えて行動・意識を変えないと前述のカリスマの失脚と同じく、致命的な結果になりかねない時代だと強く認識する必要があります。

実際、この4~5年間で大きく変わったことがあります。

それは、一言で言えば「二極化」です。具体的に言えばいわゆる「個人商店」がどんどん没落しており、組織で動く「大手・チェーン店」がどんどん勢力を増している、ということです。

例えば、私の自宅の近所に、大阪府知事もいきつけの有名なラーメン屋がありました。ラーメン屋の店主にありがちな職人気質のパワハラ体質な店主が、かつては厨房の中で店員に罵声を浴びせたりしていましたが、このお店は最近オーナーが代りました。聞くところによるとアルバイトがいつかず、人がすぐに辞めてしまうから結局店主の負担ばかりが増え、店主の気力体力の衰えとともに店を維持できなくなったそうです。このラーメン屋だけでなく、私の知り合いの近所の蕎麦屋も同じ理由で夜の営業をやめましたし、別の私の知り合いの居酒屋の店主も店を閉めました。

 

つまり「儲かるか儲からないか」という問題に加え、「人が採れるか」「かつ人が定着するか」という問題が加わっている、ということなのです。

これが様々な業界で加速度的に「二極化」が進んでいる要因です。

わかりやすく飲食店の例えを挙げましたが、これはどこの業界においても同じことです。

 

では今の時代、経営者がすぐにするべきことは何か?

前回のコラムでもお伝えしましたが、年商30億円の中小下請け会社であった家業を、年商700億円の東証一部上場企業に育て上げた、スター精密の代表取締役である佐藤会長は次の様に断言しています。

それは、

「儲からない仕事をすぐにやめること」

です。まずは儲からない仕事をすぐにやめ、本業の強みの根源を中心に少しずつ事業を拡げていくことが今に時代の経営者の仕事だといいます。

スター精密は景気変動の影響を受けやすい工作機械をメイン事業としながら、超優良な財務体質を維持し二桁の営業利益率を誇る高収益企業でもあります。

同社はまさに戦後の「激動の時代」に創業したいこともあり、その創業のスピリットは、

・最小の材料で最大の効果をあげる事業

・人を大勢使わない事業

であり、まさに現在の時代にも当てはまるのではないでしょうか。

 

実際、私たち船井総合研究所 ものづくり・エネルギー支援部が主催する ものづくり業界の経営勉強会である「ファクトリービジネス研究会」では、会員企業数が全国150社を超え、

・毎月80時間を超えていた残業時間が限りなく0に近づいた

・2~3%だった営業利益率が15%超になった

・地域密着の中小商社でありながら年商が2~3倍になった

など、数多くの成功事例が出ています。

前述の「二極化」の話ではありませんが、成功している会社は成功している会社とネットワークを持ち、成功パターンを自社の経営に取り入れているのです。

特に現在の様な時代の変わり目においては、何よりも本当の「情報」が必要です。

本当の「情報」は新聞やビジネス誌には載っていません。ネットでも手に入りません。事実上、経営に関する本当の「情報」が集まる場は、その業界の専門的なサービスを提供している経営コンサルティング会社の勉強会くらいしかないのではないでしょうか。

あらためまして、ファクトリービジネス研究会の会員の皆様におかれましては「皆勤賞」を目指していただきたいと思いますし、会員でない読者の方も、今年はセミナーや勉強会など例年に増して数多くの企画をしております。

ぜひ積極的にご参加いただき、ともにこれからやってくる「経済の時代」において大きな飛躍のチャンスをつかんでいきたいものだと思います。

船井総合研究所 ものづくり・エネルギー支援部

上席コンサルタント 片山 和也

 

 


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