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2019年の時流対策(3)

前回のコラムでは「儲からないことはやめる」ことが、今の時代に経営者が真っ先に考えなければならないことだ、というスター精密の佐藤会長のお話をご紹介しました。

 

もちろん、佐藤会長もご指摘されていますが、「やめる」だけでは社業の発展はありません。

 

では、何を強化するべきかというと、それは自社の「商品」の見直しです。

 

例えば自社の話で恐縮ではありますが、船井総合研究所の場合です。

船井総研は前期の売上が186億円、営業利益46億円でしたが、直近の決算は売上200億円超えを見込みます。営業利益率も20%を超えています。

ちなみに、私が入社したころの船井総研は売上70億円ぐらいでしたから、その後3倍近くの成長を遂げたことになります。

「コンサルティング業界は伸びているから・・・」と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。市場調査会社の調査によれば、ビジネスコンサルティング市場の市場規模はここ数年横ばいです。

 

その理由は、市場環境の変化にあります。

まず、簡単な市場調査であれば、インターネットで誰でも調べることができる時代になりました。いわゆるコンサル会社の手掛ける市場調査の仕事というのは、この10年来激減しています。

教育研修も同様です。安価なeラーニングが普及したこともありますし、個人コンサル事業者も激増していますので、この分野は完全な価格競争ゾーンとなっています。

 

何より、顧客がコンサルティング会社の「プロセス」に対して対価を払わない時代になったことが大きな要因です。

コンサルティング会社の「プロセス」とは、例えば10年ほど前であれば“経営診断”をやって、現状の課題を明らかにして、それを解決するためにこれをやりましょう、みたいなプロジェクトでも立派に仕事になっていました。

しかし今、この手のプロジェクトにお金を出してくれる顧客はいません。

 

外資系でも国内系でも、今、業績を伸ばしているコンサルティング会社というのは例外なく

「ソリューション」を持っています。

 

つまり、やってみなければどうなるかわからないコンサルティングではなく、やる前から費用対効果が明確な「ソリューション」に基づくコンサルティングです。

ちなみに、船井総研の社内ではこうしたソリューションのことを「ズバリ・ソリューション」と呼び、そのソリューションで粗利3億円稼げる3億円ソリューションの開発が、幹部にとっては重要なテーマです。

ちなみに今期の船井総研の売上目標は235億円ですので、毎年10個の新たなズバリ・ソリューションを開発していく必要があることがわかります。

つまり、一見すると典型的な「顧客対応型ビジネス」に見えるコンサルティングの世界も、実は「これができます」という「ソリューション」を明確にもっていなければ、業績は伸びませんし利益を出すこともできません。ですからコンサル会社間でも、実は二極化が広がっているのです。

 

それが、最初に申し上げた自社の「商品」を見直す、ということです。

 

同じことが部品加工業やセットメーカーといった、受託型製造業にもいえます。

「働き方改革」のご時世で、労働時間を減らして利益を増やすという相反した一般論でいえば難しい経営にこれから取り組んでいく必要があります。

その為には受託型製造業の場合も、前述のコンサルティング会社の話と同じで、完全顧客対応ではなく「これができます」というソリューション(=商品あるいは疑似商品)を持っておく必要があるのです。

 

それを船井総研では「受託型製造業のメーカー化戦略」と呼んでいます。

 

受託型製造業はメーカー化することによって劇的に業績が伸びます。

 

例えば以前にコンサルティングを行った会社で、放電加工の専門会社がありました。

その会社は放電加工、特に精密な細穴放電加工に強みを持ち、難しい金型の最終工程をこなす、いわば「金型屋の駆け込み寺」的な存在でした。

 

ところがこの会社は儲かっていませんでした。

なぜなら、金型加工の中でも最も難しい最終工程の、放電の追加工を任されていたからです。ミスが許されず万が一加工ミスをすると、金型の最終工程だけに大問題になります。最終工程なので急かされますが、といってそれほど儲かりません。金型屋そのものが零細事業者が多く、儲かっていない会社が多いからです。

そこで、この放電加工の会社のメーカー化に取組みました。

メーカー化の第一歩は、自社の強みを明確にすることから始まります。この会社の場合は、硬度の高い難削材に対して、精度の高い細穴加工を行うことが強みでした。

では、その部品の用途のうち利益率の高そうなものを中心に用途を調べてみると、その用途の大半が「ノズル」であることがわかりました。

そこで、この会社では「特注ノズル」を中心としたデジタル・マーケティングを行うことに決め、新たにソリューションサイトを立ち上げるなどし、新たな販路開拓につとめました。

その結果、この会社では客層が電子部品関係、自動車関係の大手企業に代わり、現在では利益率も大きく改善して活況に至っています。

 

いかがでしょうか。同じ仕事にも関わらず「商品を見直す」ことで、もっと正確に言えばコンセプトを明確にすることで、客層も成長分野に代わり、利益率も上がり、業績も上がっているのです。

 

船井総合研究所ものづくりグループが主催する「ファクトリービジネス研究会(会員数全国152社)」では、こうした受託型製造業のメーカー化戦略で数多くの成功事例がでています。

 

こうした成功事例、特に自社の強みをいかに見つけ、そこからどうコンセプトを明確にしていくのかをお伝えするのが、来る 1月24日(木)東京会場(船井総研 東京丸の内本社)にて開催される受託型製造業向け経営セミナーです。

セミナーの詳細は下記となります。

↓↓↓メーカー戦略セミナーの詳細・お申込み

https://lp.funaisoken.co.jp/factory/lp/039575/index.html#_ga=2.102888128.1511664452.1547566828-125209114.1503927706

 

歴史は繰り返す、といいますが現在は1970年代初頭のドルショック・オイルショックの時代に似ているかもしれません。あの時も1ドル360円だった為替が200円前半になり、かつ1バレル10ドル前後だった石油が一気に10倍の価格になりました。

そうした環境の変化に適応できた会社はより強く、より大きくなりましたが、適応できなかった会社は淘汰されていきました。

 

現在の一連の働き方改革に関連する労務問題も、それに近いか匹敵する経営テーマではないでしょうか。

 

それに対応するためには、前述の様な抜本的な取組みが必要なのではないでしょうか。

本セミナーでは私も講師として登壇いたします。

ぜひ会場で皆様とお会いできることを、心より楽しみにしております。

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船井総合研究所 ものづくり・エネルギー支援部

上席コンサルタント 片山 和也


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